【サポート事例】無形サービスを“売れる形”にする方法|顧客ヒアリング→ターゲット設計→商品化までの実例

製造業向け「新規事業開発支援」を立ち上げるまでにやったこと(無形サービスを“売れる形”にする手順)

「強みはある。実績もある。ところが新規顧客が増えない。」
この状態は、製造業でも、支援サービス業でも、珍しくありません。

原因は“努力不足”ではなく、多くの場合「誰に、何を、どの順番で届けるか」が言語化されていないことにあります。

本記事では、ある中小企業(サービス業)が、既存の主力事業に加えて“収益性の高い新領域”を伸ばすために、新規顧客獲得を目的としたサービス設計と導線整備を進めたプロセスを、再現可能な形でまとめます。


今回の支援先の概要(業種・規模・依頼内容)

支援先は、企画・設計から制作・納品までを一気通貫で担うサービス業で、長年の取引で成り立つ主力事業を持っていました。一方で、経営の安定性を高めるために、より収益性が高い新領域(無形サービス寄りの事業)を伸ばしたいという方針がありました。

しかし現状の課題は明確でした。
新領域は顧客数が限られ、案件の作り方(新規獲得)が仕組み化されていないのです。そこで今回の依頼は、端的に言えば次の2点でした。

  • 新領域の「ターゲット」と「提供価値」を明確にする
  • その価値が伝わり、問い合わせにつながる“売り方”を作る(サービスの見える化と導線整備)

つまずきの根本原因は「事業ドメインが曖昧」だった

最初に確認したのは、サービスの良し悪しではありません。
「顧客にとって、何がどのように良いのか」が言葉になっているかです。

この企業は、既存顧客の満足度が高い一方で、外部から見ると次の状態に陥っていました。

  • 相談できる範囲が広く、便利だが「専門性の一言」がない
  • 価格の説明が“作業単価”寄りで、価値が伝わりにくい
  • その結果、新規顧客が比較検討の土俵に乗せにくい

言い換えると、「何でも診てもらえるが特徴が伝わらない」状態です。これでは、専門性を強く打ち出す競合が近くに現れると、高単価の案件から先に奪われやすくなります。


まず実施したのは「既存顧客ヒアリング」

ドメインを決めるときに、社内会議だけで答えを作ろうとすると、抽象論になりがちです。そこで、既存顧客にヒアリングし、「選ばれている理由」を事実ベースで集めました。

ヒアリングで聞いたこと(質問例)

  • なぜ当社に依頼したのですか(導入メリットは何ですか)
  • 他社も検討しましたか(比較したポイントは何ですか)
  • 何が一番助かっていますか(成果・変化は何ですか)

ヒアリング結果を“提供価値の文章”に翻訳する

回答が集まっても、そのまま並べるだけでは伝わりません。そこで、共通点を抽出し、次のように翻訳します。

  • 顧客の曖昧な課題に対して、要件定義と方向性を言語化できる
  • 見た目だけでなく、意図や理屈まで説明できる
  • 実現性・コスト・安全性などを踏まえ、全体最適で判断できる

この「翻訳」が終わると、やるべきことが一気に見えます。
ターゲットは誰か。どこで勝てるのか。何を商品として切り出すのか。すべてが一本の線でつながります。


ターゲットを1段絞り、提供価値を定義した

次に行ったのは「ターゲットの細分化」です。
大きく狙うほど、言葉は薄まり、営業効率は落ちます。そこで、短期と中長期に分けました。

短期ターゲット(今すぐ売上につながる層)

  • 自社の強みを活かして「自社製品」「新規事業」に挑戦したいが、進め方が分からない企業
  • 社内に推進役がいない、または意思決定がまとまりにくい企業

中長期ターゲット(高付加価値を取りにいく層)

  • すでに外部委託や社内担当が存在し、切り替え(スイッチング)で価値を取りにいける企業

この切り分けにより、「今、何を売るべきか」が明確になりました。短期では“勝ちやすい入口”を作り、中長期では専門性を深めて単価を上げる、という設計です。


「作業」ではなく「課題解決プロセス」としてサービスを設計し直した

無形サービスが売れないとき、よくある失敗が「作業のメニュー表」になってしまうことです。顧客は作業ではなく、成果(課題解決)にお金を払います。

そこで、支援内容をプロセスとして見える化しました。ポイントは2つです。

  1. プロセスをステップ分解して、顧客が“進め方”を想像できるようにする
  2. 各ステップで「顧客がやること/支援側がやること」の濃淡を設計する

例:6ステップで分解する

  • ステップ1:アイデア出し
  • ステップ2:裏付け調査(市場・外部環境)
  • ステップ3:事業化に向けた具体化
  • ステップ4:設計・表現(形にする工程)
  • ステップ5:試作
  • ステップ6:量産・展開

重要なのは、支援側が“全部やる”のではなく、思考方法・監修・要件定義・雛形提供を価値として提供し、必要に応じて作業代行を追加する設計にすることです。これにより、再現性が上がり、価格も説明しやすくなります。


最初の入口商品は「企画フェーズ特化のスポット支援」にした

新規獲得では、いきなり大きな契約を取りに行くより、入口商品で接点を作るほうが成功確率が上がります。そこで、最重要フェーズである「企画(コンセプト)」に絞ったスポット支援を用意しました。

狙いは明確です。
企画が弱いと、試作・量産・販促まで全部がズレて、時間もコストも無駄になります。だからこそ「企画の質」を上げる支援は、経営者にとって価値が伝わりやすいのです。


DM→LP→計測がないと改善できない(問い合わせゼロでも学べる設計へ)

BtoBの集客でありがちな落とし穴が、「やって終わり」になることです。特にDMは、問い合わせがゼロだと何も学べないように見えます。

そこで、DMからWeb(LP)へ誘導し、閲覧・離脱・滞在などを計測できる形にします。すると、問い合わせがなくても改善できます。

  • DMのヘッダーは「自分のことか?」が一瞬で分かる文言にする
  • DMとLPの訴求は一致させ、読み手を迷わせない
  • 検索結果の表示(タイトル・説明文)を整え、指名検索でも識別できるようにする

ここまで作ると、施策が“改善サイクル”になります。単発の広告ではなく、積み上がる集客へ変わります。


支援を通じて得た学び(中小企業が再現できるポイント)

最後に、今回の支援で再確認できた「再現性のある要点」をまとめます。

  • ドメインは、社内会議よりも先に“既存顧客の事実”で固める
  • 無形サービスは、作業単価ではなく「課題解決プロセス」で見せる
  • 新規獲得は、入口商品→導線(DM/LP)→計測→改善の順番で作る

もし今、「新規顧客が増えない」「強みが伝わらない」「価格が安く見られる」と感じているなら、問題は能力ではなく“設計”の可能性が高いです。


無料相談のご案内(対象者・相談テーマ)

以下のようなテーマであれば、初回は状況整理から一緒に進められます。

  • 製造業の新規事業(新商品開発)を、何から始めるべきか整理したい
  • 無形サービスを“売れる形”に再設計したい(作業単価から脱却したい)
  • DMやLPの導線を作り、改善サイクルを回したい

「いまの情報で何が足りないか」から整理しますので、資料が完璧でなくても大丈夫です。ご相談はお問い合わせフォームからお送りください。

>よこの山プランニング/千葉県佐倉市ユーカリが丘の中小企業診断士事務所

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