中小企業が事業を拡大するためには、資金調達が重要なポイントです。
しかし、民間金融機関からの融資を受けることが難しいことも多いのが現実。
そこで国が提供する「信用保証協会の保証つき融資」が、資金調達の有効な手段として注目されています。
本記事では、2024年の最新情報を元に、千葉県の事業者向けにわかりやすく解説します。
1.信用保証協会の保証つき融資とは?
信用保証協会は、民間金融機関から融資を受ける際の保証を行うことで、中小企業の資金調達をサポートする制度です。
通常、金融機関がリスクを感じる中小企業に対しても、信用保証協会の保証があれば融資を受けやすくなります。
特に、2024年に改正された「中小・地域金融機関向けの総合的な監督指針」により、信用保証協会を利用する企業に対しても厳しい審査基準が適用されていますが、国は引き続き積極的な利用を促しています。
2.【最新】なぜ信用保証協会の保証制度が今注目されているのか?
2024年6月に経済産業省・金融庁・財務省が発表したニュースリリース「中小企業向け資金繰り支援」によると、特に中小企業に対しての資金繰り支援が強化されるとされています。
参考URL:「今後の中小企業向け資金繰り支援について公表します(経済産業省)」https://www.meti.go.jp/press/2024/06/20240607002/20240607002.html
この中で紹介されている制度は、国が積極的に利用を促しており、信用保証協会もこれらの制度を利用する企業に対してサポートを行っています。
【注目の保証制度】国が推進する2つの保証制度
3.① 小口零細企業保証制度
小口零細企業保証制度は、金融環境の変化に敏感な小規模企業者を支援するために作られた保証制度です。
無担保での融資が可能で、保証協会が100%の保証を行うため、特に資金繰りに悩む事業者にとって非常に有利な制度です。
項目 | 内容 |
保証限度額 | 2,000万円(既存の信用保証付融資との合計で2,000万円の範囲内) |
保証期間 | 10年以内(据置期間1年以内) |
保証料率 | 0.5%~2.2%(経営状況により変動) |
保証割合 | 100%保証 |
担保 | 原則として無担保 |
対象企業者 | 小規模企業者(例:従業員数20人以下の製造業や商業) |
この制度は、特に小規模な事業者が資金調達を行う際に非常に有効です。
無担保で融資を受けられる点や、100%の保証が付いているため、リスクを最小限に抑えた融資が可能となります。
4.② 経営力強化保証制度
経営力強化保証制度は、中小企業が資金調達を円滑に行うために設けられた保証制度で、認定支援機関と金融機関が連携し、事業者に対する計画策定や継続的な経営支援を提供します。
項目 | 内容 |
保証限度額 | 2億8千万円(普通保証:2億円以内、無担保保証:8千万円以内) |
保証期間 | 10年(既往借入金の借り換えも可能)(据置期間1年以内) |
保証料率 | 0.45%~1.75%(責任共有制度対象外の場合:0.5%~2%) |
保証割合 | 80% |
この制度は、事業計画の策定や継続的なサポートを受けながら資金調達を行いたい中小企業に最適です。
5.【まとめ】信用保証協会の制度を賢く活用しよう
千葉県の中小企業が資金調達で困難に直面しているなら、信用保証協会の保証制度を活用することで解決の糸口が見えてくるでしょう。
特に、国が積極的に利用を推奨している「小口零細企業保証制度」や「経営力強化保証制度」は、千葉県内の事業者にとって非常に有益な制度です。
事業拡大や資金調達に悩む際は、まずはこれらの制度について金融機関や信用保証協会に相談してみましょう。
信用保証協会の保証を活用することで、資金調達のハードルを下げ、さらなる事業成長を目指していけるはずです。
もし、具体的な相談や支援が必要な場合は、お気軽にご相談ください。経営コンサルタントとして、最適な資金調達方法をアドバイスさせていただきます。