2021年11月26日(金)、中小企業庁の令和3年度補正予算案(令和3年予算に追加させる施策案)が公開されました。
2021年11月26日(金)、中小企業庁の令和3年度補正予算案(令和3年予算に追加させる施策案)が公開されました。
千葉県佐倉市の中小企業診断士の横山です。
2021年11月26日(金)、中小企業庁の令和3年度補正予算案(令和3年予算に追加させる施策案)が公開されました。
これらの制度は随時実施されていくことになりますので、今後注意深くチェックしていきたいと思います。
尚、一般的な事業者に関わりが大きそうな施策は、3つのジャンルに分けることができます。『給付金』制度と『補助金』制度と『融資』制度になります。
それでは、ザックリとチェックしてみたいと思います。
事業復活支援金(予算規模:2.8兆円)
・これは『給付金』制度です。条件に合致する事業者が申請することで、規定額を入金してもらえる制度です。
・言わずと知れた、岸田内閣の目玉施策と言えます。
・対象は、全国・全業種の中堅・中小企業、個人事業主、フリーランスです。
・2021年11月~2022年3月の間に、ひと月の売り上げが前年もしくは前々年同月比50%(または30%)以上減少した事業者に対して、規定額が給付される仕組みです。
※前回の持続化給付金の50%要件より緩和されています。
持続化給付金の売上減少50%要件より少し緩和されていますね!
事業再構築補助金(予算規模:6,123億円)
・これは『補助金』制度です。国が定めた方針に沿った施策を行う事業者に対して、投資経費の一部を事後入金してもらえる制度です。
・新型コロナの影響で売上高がダウンしている事業者の“事業再構築”に関する取り組みを補助する制度です。
・今年からの新制度であり、今年の目玉施策でしたが、補正予算制度からは売上高減少要件を一部緩和することで、来年も多くの事業者が申請できるようになっています。
・国が進めていきたい”グリーン分野”や”デジタル分野”などの特別枠を創設し、補助率や上限額を引き上げるようです。
今年よりも、予算が半減していますが、今年申請した事業者は来年申請できないハズですから、採択が難化することは少ないのではと思います。
<併せてご確認ください>
ものづくり補助金(予算規模:生産性革命事業トータルで2,001億円)
・これは『補助金』制度です。国が定めた方針に沿った施策を行う事業者に対して、投資経費の一部を事後入金してもらえる制度です。
・生産性向上のための設備投資や革新的な製品・サービスの開発等を目的とした取り組みを補助する制度です。
・事業再構築補助金のように、国が進めていきたい”グリーン分野”や”デジタル分野”などの特別枠を創設し、補助率や上限額を引き上げるようです。
ものづくり補助金は、利用事業者の裾野を拡大させている印象がありますね。
持続化補助金(予算規模:生産性革命事業トータルで2,001億円)
・これは『補助金』制度です。国が定めた方針に沿った施策を行う事業者に対して、投資経費の一部を事後入金してもらえる制度です。
・小規模事業者(製造業20名以下、その他5名以下)が経営計画を作成して取り組む販路開拓等を補助する制度です。
・賃上げ等に取り組む事業者や、事業規模の拡大に取り組む事業者向けに特別枠が創設されるようです。補助上限200万円は当補助金では過去最大額かと思います。
・後継ぎ候補者が実施する新たな取組や創業を支援する特別枠も補助上限200万円ということにて、この特別枠は非常に価値があると思います。
・その他、インボイス発行事業者に転換する場合の環境変化への対応を支援する特別枠にて補助上限100万円も、インボイス発行事業者にとっては使いたいところですね。
小規模事業者にはうってつけの制度になりました!
補助額も増えており、さらに赤字事業者向けに補助率を引き上げる措置もあるようです。
IT導入補助金(予算規模:生産性革命事業トータルで2,001億円)
・これは『補助金』制度です。国が定めた方針に沿った施策を行う事業者に対して、投資経費の一部を事後入金してもらえる制度です。
・インボイス制度への対応も見据えたITツールの導入補助に加え、PC等のハード購入補助等を行うとのことです。
こちらも、インボイス制度を意識した措置になっていますね。
事業承継・引継ぎ補助金(予算規模:生産性革命事業トータルで2,001億円)
・これは『補助金』制度です。国が定めた方針に沿った施策を行う事業者に対して、投資経費の一部を事後入金してもらえる制度です。
・事業承継・引継ぎに係る取組を、年間を通じて機動的かつ柔軟に活用できるようです。
・基本的に今期と同様の仕組みになりそうです。
事業承継補助金は、申請できる事業者が限定されるので、採択されやすい印象がありますが、電子申請化によって、申請フォームが史上最悪に使いづらいので、そこが解決できているのか心配です・・・。
実質無利子・無担保融資(予算規模:1,403億円 ※繰り越し予算が別途有。)
・これは『融資(借り入れ)』制度です。新型コロナの影響を受けている事業者に対して、実質無利子無担保(通称「ゼロゼロ」)で融資を申請することができます。
・申請先は、日本政策金融公庫、商工組合中央金庫になります。
・無利子期間は3年間です。
・据置期間(元金返済を止めておく期間)は最大5年間利用できます。
・返済期間は、運転資金は最大15年、設備資金は最大20年になります。
いわゆる「国直轄の金融機関から借りる際の融資メニュー」です。
民間の金融機関(メガバンク、地銀、信金、信用組合)からは、別メニューになります。
資本性劣後ローン(予算規模:1,403億円 ※繰り越し予算が別途有。)
・これは『融資』制度です。新型コロナの影響を受けている事業者に対して、返済を最終期限にて一括償還させることで借入期間中は利子のみを支払うことになります。
・申請先は、日本政策金融公庫になります。
・返済期間は、5年1か月、7年、10年、15年、20年になります。
ザックリ言うなら、最後に元金をまとめて返済することで、当面の資金繰りを安定させる制度です。
当然、事業計画や他行調整が必要になります。
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