新年に向けて災厄疫病退散の「辻切り」を体験しました。
体験イベントに参加させていただきました。
「辻切り」とは、みちあえの祀りであり、道祖神の祀りの一種のようです。
各地に伝わる魔除けの風習のひとつで、形式は多岐にわたりますが、もともとは全国的な正月の民俗行事であったようです。
その地域に、悪い病や悪い出来事が起こらないようにと、魔除けを作り、地域の入り口にしめ縄や藁で作った蛇などを祀ったものです。
千葉県佐倉市では、伊野地区(我がユーカリが丘も含む)にまだその風習が残っており、「井野の辻切り」と呼ばれています。
この風習は室町時代から続き、市川市と船橋市に残っているのみです。
元々は、地域の入り口の道路に対して、直角に溝を掘り(この作業のことを、辻を切るというそうです)、そこに炒った五穀をまくことで、悪い芽が出ないようにするようです。
ですが、現在では道路が舗装されており、風習もなくなっていると言われています。
井野地区では、毎年1月25日にわらで作った大辻を村の入り口(八か所の)の大木に飾り、小辻を各家の表や裏門に掲げて祀るようです。
先日、この小辻を作るイベントを体験できるという催しがあったため、息子7歳に”ついてきてもらい”、二人で体験教室に向かいました。
教室では、井野地区に住んでおられる地元のおじいちゃんおばあちゃん(有志)が伝統保存会として、先生となり小辻(わらで作った蛇)を作らせてもらいました。
辻切りのつくり方について
使用するわらは、事前に十分湿らせておき、木づちで叩いて柔らかくしておくようです。蛇の頭は三つの作り方があり、各エリアによってその作り方は異なるそうです。
僕たちが作ったやり方は、説明が難しいのですが、片手にわらを巻き付けていき、徐々にわらを追加していき、最後に両端を結ぶことで出来上がる方法でした。
わらの蛇の口の中に唐辛子の舌を差し込み、五穀を中に入れた目をつけます。首に相当するところには、ヒイラギ、グミ、杉、またはシキミ等を差し込み、御幣を取り付けて完成させます。
実際に作ってみると、なかなか難しかったです。一方、息子は物覚えが良いらしく、テキパキと作っており、先生(地元の有志のおじいちゃんおばあちゃん)方から、「上手だね~」と褒められていました。もちろん、私は褒められておりません。
私と息子で作ったものが一つずつ、そして先生が作ったものを一つ頂き、合計3本我が家に持ち帰りました。
コロナウイルス感染症が落ち着かない世の中ですが、大きな病気や災いに打ち勝って、今年も楽しく過ごせることをお祈りしております。